2008/03/06

トラ・トラ・トラム(その2)



















フィレンツェのトラムについて。

こっちのトラムはTramviaトランヴィアと呼ばれています。(fig.1)

Viaってのは通りって意味です。
全部で3本あります。(fig.2)

1号線はフィレンツェの西にある郊外のスカンディッチ(Scandicci)から,
中央駅であるサンタ・マリア・ノヴェッラSMN駅前へ,全長約7.5km。

2004年の12月着工。未だ40パーセントしかできておらんとか・・・。
2008年には完成予定らしいが、もう今年が2008年だよー!!

3号線は北のカレッジCareggiというところから
SMN駅まで。いずれも郊外と結ぶ交通ってやつです。

物議を醸し出しているのは2号線。
空港から出発し、SMN駅を通り、そこから洗礼堂の脇を通って
ドゥオモの手前で左折(fig.3)、 そこから北上。
サン・マルコ広場(サン・マルコ美術館、アカデミア、大学などがあつまるエリア)を
通り、北の大広場でぐるっと旋回してまたサン・マルコまで戻ってくるというやつです。
全長9km。

ただいま反対運動炸裂。

洗礼堂の前にあんな乗り物をがーがー走らせて
景観を損なうじゃないか!振動で芸術作品がダメージを受ける!
という反対意見。

この線への賛成か反対かの投票が行われることになりました。
それにしても反対派の作ったこのパンフ・・・かっちょわるー。(fig.4)
確かにこれ見たら、反対したくなりますね。
それにUNESCOも反対し出したとかで、全体的に反対ムード。

うーん、でも今だってバスがそこを通ってるんだから
それがトラムになったからって、見た目は変わんないと思うんですがね。
振動に関しては、中心地では特殊な振動吸収素材を敷く予定だとか。
ドゥオモ付近は300mほどを架線レスにして景観保護あぴーる。
ついでに全部やっちゃってくださいな。

ただ、この計画には既に莫大なお金がかかることになっていて
計7億ユーロ(1110億円, 20083月現在)。ほんとに実現するんですかーていう謎。

さらにこれは単に見積もりです。
予測では10億。・・・でもね、それで済めばいいよね。

ヴェネツィアに建設中のカラトラヴァが設計した橋があるんですが
これが最初の予算から10倍かかって大論争。新聞の一面になってました。
はぁ・・・。イタリアってこんなのばっかり。

個人的には、トラムのアイデア自体は悪くないと思うけど
トラムのデザインが悪い(笑)

フィレンツェも戦前はトラムが走ってたんですね。(fig.5)
ミラノとかリスボンは今でも古いトラムが走ってて素敵だけどね。
しかも市民に愛されてるって感じがします。(←これは希望的観測)

それ使えばいいのに。そういうこと言うとちゃちーいレプリカとか作っちゃうからやめよう。
もしくはお金使いついでに
めっちゃかっこいいの作るデザイナー起用してください。

おねがいだから。

それから車制限も一緒にやんないと
そんな奇跡はは起こんないよ。
だってやっぱり車って便利だもん。

それからそれからディーゼル車やめてください。
窒息する。。。
去年は白かったドゥオモのファサードはヤニだらけ。

しかし話は投票に戻りますが、このSì (Yes) とNoがまたため息ものでして
Sì だとこの線のトラム建設に反対、なんです。

。。。わかりにくー・・・。

この国にわかりやすく、効率よく、て概念は存在しません。

いつになったら産業革命がくるのやら。

もしくはもう一生来させない、って選択もありますが。どうでしょう。