2008/03/01

トラ・トラ・トラム(その1)






















フィレンツェでかなりの物議を醸し出しているトラムですが
そんな時代遅れ都市をそっちのけで
気づいたらシアトルにトラムが走ってました(fig1)。

開通したのは昨年の12月12日。

ラインは一本。ダウンタウンの北の端、ウエスト・レイク・センターから
サウス・レイク・ユニオン地区まで。
1.3マイル(約2.1km)。(fig2,3)
かなり短いです。実験的に一本走らせたとういう感じでしょうか。

ウエスト・レイク・センターってのはトラムとは別方向に、
パシフィック・サイエンス・センター(スペース・ニードルとかゲーリーの美術館とかがあるところ)にでてる
モノレールの発終着点でもあります。

サウス・レイク・ユニオン地区ってのはうーん、
倉庫とか、お店もちょこちょこあるけれど
高速の出入り口があるので車がぎゅんぎゅん通って
あんまり歩いていてウキウキするところではありません。

ダウンタウンと北の湖、西の高級住宅街に東のその高速道路に挟まれて
いわゆる放置されてるところなんですね。

要はこの地区の再開発を兼ねて
世界的ふぁっしょなぶるトラムを導入しちゃおう、てわけです。

これだけ原油の値段が上がって
温暖化が進んでる以上、車削減のためのエコ都市としての価値は大いにあるのではないでしょうか。 それに交通渋滞はどこでも問題。シアトルは最近まで米ワースト5位。
しかし公害を減らそう、てスローガンはかなり控えめに打ち出される気がします。
その代わりに便利になるよー、発展するよー、便利だよー、て。
ヨーロッパみたいにやっぱり歴史建築が真っ黒になっちゃうのはまずいから
公害減らそう、ていうモチベーションもないだろうし。それは日本もしかりか。

それにシアトル自体は空気キレイなんです、ゴミゴミしてるところがないからね。
自然と共存する都市ってのがこのコ売りです。

それにしてもフィレンツェだって都会じゃないくせに
なんだってあんなに空気が悪いんだ。。。密度高すぎ、鼻の穴真っ黒ですよ。
フィレンツェの場合は公害が少なくなるよー、て言えば
結構賛成人数が増えるんじゃないかなぁ(笑)

ちなみにシアトルのトラムはストリート・カーStreetCarと呼ばれてます。
あくまで「車」がいいのか・・・。いやいや実はそんなシアトルにも
昔トラムがあったんですねー。1902~1918年に建設して1941年まで。
そのときの名前がストリート・カー。
でもね、お金かかりすぎて潰れちゃったの。そのうちにバスとか車が勝っちゃったのね。

今回のストリート・カーの総工費は5120万ドル(約53億2千万円)。
工期は1年4ヶ月。乗り心地は良好。
私は都市計画史を勉強してるとかは関係なくって、結構鉄子なんです。
トラムってするするするーっていう水平移動がなんとも好きです。

これからもっと北方面やダウンタウンにも路線を進める計画があるようです。
システムはバスと同じ。ダウンタウン内はバスは無料です。
だからダウンタウンに走れば 無料になる、はず。

近郊の都市のタコマ(空港のあるところ)やポートランドではほぼ全線が無料。すごいね。
ネットと交通が無料になったら結構新しい都市が見えてくるのかな、て気はします。
びゅんびゅんっていう未来都市。貧富の差が移動に反映されなくなる。
未だ交通はさすがに地を這わざるをえないか。

ちなみにそのトラムとバス、高速の出口が集中する
サウス・レイク・ユニオンにAmazonが移転計画を練っているだとか。
Amazonを支えてるのは運輸だもんね。めざとい◎

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

シアトルの富士山?はめちゃくちゃ先端がごついですな。

匿名 さんのコメント...
このコメントはブログの管理者によって削除されました。
chappie さんのコメント...

標高4395mですよ。在日本人的愛称「タコマ富士」