2008/02/06

Scarpina スカルピーナ








カルロ・スカルパ傾倒者のことをこう呼ぶらしい。


女はスカルピーナ、男だったらスカルピーノ。



~イーノってのはちっちゃいなんとか、って意味です。

なんか、響き的に、スカルパの1/10サイズの小人みたいじゃないですか、足下とかをうろちょろしてる。

というわけで、スカルピーナ、ブジナーロ邸に行ってきました。

といっても建築見学ツアーとかでもなんでもなく、
スカルパの息子、トビアとブジナーロさんの奥さんと息子たちの昼食会になんでかしらんが同席。

け・ふぁんたすてぃこー。

しかもブジナーロ家はちゃんとしたおうちなのでみんな文化人でノービレ。
葉巻を吸う姿が似合うったら。

ほら、ちっこい日本人が来たから一瞬にしておもちゃと化す。
甘いもの食べさせたり、ワイン飲ませたり、ついには葉巻を吸わせたくってしょうがない。

息子トビアも73歳って言ってたかな?
もうおじいちゃんの年なので私なんか孫みたいなもんです。

本人もデザイナーであるとは言え、
カルロ・スカルパの息子としての人生はそう簡単ではなかっただろう。
それを超えてのあの人間性。
もう建築的センスがあるとかないとかじゃないです。

きっとそういうことを見に、はるばるイタリアまで来たんだろうな。

言っていることが全部わかったら、とこのときほど思ったことはなかった。
(まあ、わかんなくてよかったことの方が多いけどw)

写真1)突然入り口の寸法を測り出す。でもやたら楽しそう。
写真2)ブジナーロ邸正面
写真3)キッチン
そして写真の勉強をもっとしてればよかった、とこのときほど思ったことはなかった。。。

2008/01/04

Bonne Année !







新年明けましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。


1月1日早々、墓参り(?)。

パリ市内の北東に位置する墓地、ペール・ラシェーズ(Cimetière du Père Lachaise)に行ってきました。

19世紀のパリ近代都市改造の立役者、ジョルジュ・ウジェーヌ・オスマン指揮。

本人のお墓もあります。

ここのお墓はかなり著名な人間が埋まっていて家族ごとに小さい礼拝堂のようなものがあります。

入り口から奥に向かって起伏があり、上に登って下を見下ろすと、とってもキレイな眺め。


敷地はかなり広く、43,930㎡。墓石どうしも結構幅があるので、あんまり気味の悪い感じはしません。

公園に近い。

もちろん、日本人にとっての気味の悪さはひゅー、どろどろ~、てやつですが。


この時期に建設された公園がイギリス式庭園の手法をとっているように

この墓地でもフランス的幾何学の区割りではなくゆるやかなカーブを描く小道で構成されています。

でも中心にびゅっ、て大きい通りを貫くのはやっぱりフランスだからかな?


ちなみに、この墓地、レンタルらしいです。

30年ごとに家族が支払いをするんだって。

払えなくなったら掘り起こして移動するらしいです、ぎょー。

2007/12/03

フィレンツェ・クリスマス仕様






Natale Natale!

オンニサンティが終わるともう後残すビッグイベントは
ナターレ(クリスマス)のみ!

てなわけで11月終わりからは
街の中心はイルミネーションできらきら。

ブランド通りのショーウィンドウは
いつもより気合いが入って
プレゼントモード。
夜は散歩に出る人がいつもより増えて
街がざわざわ。

写真1) もう少しで暗くなるぞ。アルノ川が一番キレイな瞬間。
写真2) カルツァイウオーリ通り。19世紀に幅員広げてよかったんじゃない!?
写真3) 一歩入ったブランド通り
写真4) 共通のデコレーション。コムーネの仕事なのかしら?

2007/11/08

熱海@イタリア







モンテカティーニ・テルメという小さな町に行きました。


フィレンツェから電車で小一時間。
ヨーロッパでは屈指のヴァカンス+温泉地です。テルメというのがイタリア語で温泉のことです。

古代ローマの遺跡に行くと、なんとかテルメ、ていうのがいっぱいあります。
カラカラ浴場とか、そういうのもテルメです。
今はシーズンオフなこともあって人はまばら。
ホテルって歴史的財産を引き継いでいるひとつの都市機能ですがここまでホテルだらけだと、街全体がヴァカンスのために存在しているかのようです。
ヴァカンス時期は人口2万人のこの町に、200万人が泊まれる数の宿泊施設が存在します。
すごいね。

実際、モンテカティーニ・テルメという町は起源は紀元前7世紀ですが1540年に初めて温泉ができて、

その後メディチ家のコジモ1世が乗っ取って、1700年代にはピエトロ・レオポルド大公によって街全体の整備が行われて、今ある温泉建築がだいたい全部できあがるのです。

こういった街全体がひとつの機能に集約していることがイタリアでは結構あります。
ヴェネツィアなんてこれの巨大バージョンかな、お祭りのための器と化している。
観光大国イタリアですが、それは今に始まった話ではないんですね。
もしくはヴァカンス地イタリア。


しかし、10月でだいたいどこも閉まってました・・・。
来年の夏のための下見さ! やー!

一箇所、テルトゥッチョという一番大きい温泉施設に潜入。
家具搬入の脇で物欲しげに見る捨てられた犬演出・・・というわけで入れてくれました。
誰も観光客はいないので、建物独り占め。
こういうの、結構好きです。
どういう風に機能してるかは、見られないけど、建築家の言葉を借りると
「建築との対話」ですね、あーきも。

ガスペロ・マリア・パオレッティという建築家の作品です。
1779-1781建造。

借景!円形の噴水から少し離れたもう一箇所の温泉施設のロッジアが見えます。
すごく明快で、仕掛けがハッピーで、状態もきれいでした。

ついでに、モンテカティーニ・テルメの駅、カッコイイ。
モダニズム・機能主義の建築家アンジョロ・マッツォーニ設計。

ヴェネツィアとかトレント、シエナとか、駅、結構作ってます。
フィレンツェ、ローマの駅もちょっと参加。

なるほど、だからイタリアの駅ってどこも統一感があるのか・・・なるほど。


この駅には住宅がひっついてます。